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渓水(水の濾過材)

~農業用水の浄化・活性化による野菜栽培~

弊社では農業革命研究会を発足し、当濾過材を利用して農業用水の浄化、作物の成長促進や品質向上に有益な”渓水”を開発した。実証試験は、長野県内外のハウス野菜栽培農家に当渓水を用いた潅水栽培装置を設置して行った。その結果、トマト、ナス、キュウリ等の野菜栽培に大きなメリット(水質改善、成長促進、品質向上、糖度改善など)をもたらすことが実証された。

1.渓水中の溶存酸素量の増加

​1) 溶存酸素量の改善

実証試験において渓水では水温の変化に関わらず溶存酸素量が維持・増加された(図1)。渓水使用時と未使用時の溶存

酸素量を比較すると、共に理論飽和溶存酸素濃度よりは低いものの、渓水使用時(飽和量との差:22%)には、未使用時(飽和量との差:37%)に比して、溶存酸素量が多かった。すなわち、渓水を用いると土壌や水耕床に酸素が多く含まれ、常に殺菌状態を維持し、作物を病気から保護することが

期待できる。         

2) PH調整作用

濾過材により農業用水のpHは、強アルカリまたは強酸性水質から中和への効果が期待できる。渓水は濾過材によりpHが調整されるため水分子運動の緩和時間が(106.6Hz⇒70.6Hz)短くなる(図2)。すなわち、渓水中の不純物が減り、植物の根の水吸収が容易になることを裏付けている。

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図1.渓水使用時と未使用時の水中溶存酸素濃度比較

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図2.渓水使用時の水分子運動の緩和時間比較(核磁気共鳴分光法による共鳴周波数の測定)

2.渓水を用いたハウス栽培実証試験

弊社のグリーンハウス内にてトマト栽培試験を実施し、水質改善と作物成長促進効果を確認した(図3)。すなわち、渓水未使用に比して、渓水使用の場合はトマトの木の成長及び実の

大きさに明らかな違いが観察された。

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図3.渓水使用、未使用によるトマトの実と葉の成長の違い

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図4.1日の吸水特性を踏まえた潅水式植物栽培

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3.潅水式植物栽培法の吸水制御

 弊社では、作物の吸水特性を生かした潅水栽培方式の開発も行っている。

​一般的な、植物栽培においては、外気温がもっとも高くなる日中の時間帯において、作物の吸水量が著しく低下し、光合成が遮断され、生育が劣る”昼寝現象”が起こる。そこで最も水分が必要とされる時間帯および外気温の変化に追随した適切な吸水ができる潅水栽培システムである。

図5.潅水式システム栽培によるトマトの実と葉の様子

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